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タスク管理アプリの王者が兼ね備えるべき7つのポイントをご紹介

こんにちは、死にかけの不死鳥、黒田明臣です。長年フリーランスとして、いまは会社組織として、複数のプロジェクトを横断的に渡り歩くようになってくると、プロジェクトの管理と個人のタスクそれぞれを如何に忘れないように管理していくかという悩みが定期的に訪れます。

東京生まれ東京育ち、侘び寂びを知らない効率化大好きな不死鳥としては当然、この点については貪欲にベストを追い求めてきました。

以前に、Gmail運用方法についてシェアしましたが、今回はタスク管理についての課題と解決法を書いてみます。

仕事でやるべきタスク。プライベートでやるべきタスク。これらはそれぞれ、クライアントとの約束であり、チームメンバーとの約束であり、パートナーとの約束であり、友人との約束、そして自分との約束とも言いかえられます。約束を守ることができない人間が信用を失うというのは自然の摂理ですから、やるべきことを忘れないように策を練っていないというのは武士道精神に反するということで、最大努力をもって立ち向かうべき。ということで、タスク管理については色々なアプローチを行ってきました。

今回取り扱うタスクというのは、「1月3日のレタッチを行う」みたいなタスクらしいタスクだけではなく、スーパーで牛乳を買うとか、ふと道を歩きながら思い出した「そういえば○○やらなきゃ」みたいな思いつきタスクに至るまでを含みます。

課題

タスク管理における課題はシンプル。忘却です。

そもそもやることを忘れてしまった。やるべきときにやらなければいけなかったことを忘れてしまっていた。ある時ある場所でやっておかなければいけなかったのにやっていなかった。やるべきことが浮かんだのに何をしたらいいのか忘れてしまっていた。

すべて、人間が忘却という機能を持っているがゆえに訪れる弊害です。忘れられるということは基本的に良いことだと思いますが、やることが増えれば増えるほど個々人の処理能力を越えていくので、忘れることも比例していく。それは約束を破ってしまうに等しい。いやですよね。なので、タスクは管理する必要があるのです。忘却しないのであれば本来管理する必要もないもの。

経緯

自分は、一つの会社に所属したことがないのもあり、常にフリーランスとして活動してきたので、一つのプロジェクトに従事しつづけるということはあまりありませんでした。7割型一つの会社にコミットしていたとしても、常に3割くらいはプライベートや副業など他のことをしていたこともあり、タスク管理は死活問題。これを解決すべく、おそらく著名なタスク管理サービスはほとんど試しました。

それは純粋なタスク管理アプリもそうだし、その他のサービスをハックする形で使うなども含め。

・Google Todo
・Todo
・Remember The Milk
・Wunderlist
・Omni Focus
・Chatwork
・Inbox
・Google Calendar
・メモ帳
・Asana
・Jira
・Backlog
・Redmine
・Wrike
・Jooto
・Trello
・Things
・Todoist

さらに、タスク管理の手法であるGTD(Get Things Done)を実践してみたり、ライフハック好きなので、とりあえず何でも試しました。その上で、すべての課題を解決するツールは何か、全黒田会議において満場一致の結論が出たので今回はそれを記します。

その前にいくつか前提条件をまとめます。

プロジェクト管理とタスク管理の違い

先程あげたアプリ・サービスをみて、詳しい方はおやっと思ったかもしれませんが、あれらの中にはタスク管理サービスだけではなく、プロジェクト管理サービスや、全く関係ないサービス(カレンダーなど)も含まれています。

その中でプロジェクト管理サービスというのは、タスク管理と混同されがちなのですが、大きく異なりますので、その違いについてここで自分の考えを書いておきます。これが正しいとかではなく、あくまで自分の考えです。

プロジェクト管理サービスは、その名の通りプロジェクトを管理することに特化しています。プロジェクトというのは、プロジェクト進行のために必要なタスクの集合体なので、その性質上タスク管理とは包含関係にあるわけですが、タスク管理という観点では必ずしもプロジェクトという概念が必要なわけではありません。

プロジェクト管理は、主に担当やスコープ、優先順位を見える化することがプロジェクトを円滑にすすめるために有効なので行っているわけで、スーパーで牛乳を買うみたいなものは含まれないですし、プロジェクトに紐付いてわからない○○を調べるみたいな個人単位に落とし込まれたタスクも(基本的には)含まれません。

自分はこの個人単位に落とし込まれたタスクをマイクロタスクと読んでいますが、今回扱うのはこのマイクロタスクを管理する方法です。

例えば、自分がマネジメントしている会社やチームでは、BacklogやJIRAを並行して活用しながらプロジェクト管理を行って、個人のタスクをマイクロタスクで管理しています。このようなタスクを管理するのに有効なのは以下です。

マイクロタスク管理ツール例

・Reminder
・Google Todo
・Remember The Milk
・Wunderlist(Microsoft Todo)
・Omni Focus
・Things
・Todoist

タスク管理の恩恵

タスク管理最大の恩恵は、忘れることが許されることです。矛盾するようですが、頭の中からやらなければならないことを外だしして忘れても良い状態にしておけるのは非常にストレスフリーで安心です。習慣化すれば「なにか忘れてることないっけ?」といった不安からは卒業。

基本的には自分は何も覚えていない、忘れることを前提で生きている、覚えようという行為に時間を使いたくない、精神を摩耗したくないので、タスク管理を行っているおかげで、比較的ストレスフリーです。(もちろんたまにタスク管理することすら忘れたことがあって、やらかすこともありますが >.< )

タスク管理ツールの王者が備えるべき七つの資質

放っておくと話が長くなる傾向にありますので、本題に入りますか。

以上にあげたマイクロタスク管理ツールの中から、自分にとってベスト、そしておそらくは全人類にとってもベストであろうサービスがなにか、現時点での答えが自分の中にできたので、その話です。

その前にまず、タスク管理の王者が兼ね備えるべき資質は何か考えてみました。それが以下の四つです。

1. 情報の一元化
2. 情報の構造化
3. 通知
4. 軽快性
5. 時間軸による整理
6. 位置軸による整理
7. 効率性

えっと、よく考えたら七つくらいありました。一つずつ説明します。

1. 情報の一元化

これはシンプルに、ここだけ見ればタスクがすべて見渡せるということです。例えばGoogleカレンダーなどをタスク管理ツールにしようと思った場合に、いつでも良いけどやることを忘れないようにしたいといった要件を満たすことが出来ません。必ず日付を決めなければならないからです。「未来の日付で入れておけば良いや」と思う人もいるかもしれませんが、それを考える一秒が無駄だしストレスです。

2. 情報の構造化

これはプロジェクト管理につながることですが、タスクにはその上位概念や構造があります。例えば「家にいて時間があるときにやりたいこと」という観点で考えたときに、情報の構造化、つまりタスクの入れ子構造を作れないと1000個将来やりたいタスクがあったときに見逃す可能性があります。自分がみたい軸で見れるかどうかというのは重要です。

3. 通知

最初に述べたように、タスクを管理するというのは忘れないためという意味合いを強く含みます。せっかくメモしても忘れてしまうようであれば意味がない。ですので、タスク管理ツールは適切な条件で通知してくれることが必須要件。

例えば睡眠というのは我々が生活する上で必要なタスクですが、何故我々は毎日忘れずに睡眠できているのかというと、それは睡魔という通知機能があるからです。

この点で、Google Calendarのような通知機能も兼ねて日々眺めるようなサービスをタスク管理にすることは効率性の観点からは有効なのですが、上述した 1. 情報の一元化に反するのでベストではありません。9割カバーできるかもしれないものの、ベストではない。

あと、たまにノートが最強とか言う人もいますが、通知機能がないので論外です。ノートを習慣的に見直すというタスク管理に必要な別要件が発生します。

さらに、通知機能に加えてそれを実際に消化できなかった際、リマインドできるかどうかというのもポイントです。自分が能動的に完了したというアクションを起こさない限りシステマチックにリマインドし続けてくれるかどうかという観点でみたときに、手書きノートは論外。デジタルのメモ帳も論外です。さらに、ノート自体を忘れていたらそもそもインプットしようがないので再び手に持つまで覚えておかなければならない。スマートフォンを持ち歩く頻度よりノートを持ち歩く頻度の方が多い方はノートでも良いかもしれませんけど。

4. 軽快性

次に軽快性。これは

「いつでもどこでも素早くタスクを追加できるか」

という尺度です。タスク管理をするからには、当然なにかにタスクをインプットしなければならないわけですが、このインプット方法が煩雑ではだめです。例えばプロジェクト管理サービスは、1~3の要件をすべて満たすケースが多いものの、この軽快性で劣ります。

機能性の豊富さが仇となりタスク一つ管理するにもそれが何のプロジェクトなのかをいちいち考えたり、該当するプロジェクトがなければ作らなければならなかったりする。劣っています。あくまでプロジェクト管理サービスは業務用途だと割り切ったほうが良いと思います。自分はそうしています。

さらに、ノートを酷評しておいてあれですが、オンラインのみでしか使えないようなものも駄目です。いつ何時どのような状態でもインプットできるかどうかというのが大切です。簡単に言えば、スマホアプリ化されているサービスであることが重要。

5. 時間軸による整理

時間軸による整理が可能かどうかも一つの尺度です。これはカレンダーがタスク管理に相当しやすい理由の一つでもありますが、タスクを消化するということは時間を消費するということに等しいので、日時で指定しておくことができるかどうかは要件の一つです。多くのタスク管理ツールは、時間通知が可能なのもこのニーズが避けて通れない道だからです。

6. 位置軸による整理

見逃されがちなポイントです。時間軸による整理と近いですが、時間位置という概念は人類が回避不可能な情報です。いつでもどこかにいるし、それは常にいつかの何時何分かです。「いまはバケーションで精神世界にいて肉体は地球上から消えてるんだよね」みたいな人以外は例外かもしれませんが、基本的に普通の人はこの位置軸から逃れることはできません。

何が言いたいかというと、位置によって「○○したい」というケースが少なからずあるということです。オフィスにいるときにやりたいこと、オフィスでなければできないこと、自宅にいなければできないこと。たくさんありますよね?

例えば「家にいる時に忘れないように洗濯をしたい」というタスクがあったときに、タスク管理ツールに「家、洗濯」というタスクを入れても自宅というリラックス120%の絶対空間でわざわざタスク管理ツール調べますか?調べないですよね。オレは調べません。

なので、自宅についたら「家、洗濯というタスクがあるよー」という通知がされるかどうかはすごく大切な要素です。この機能がついているサービスは正直あまり多くありません。しかし、実は大変重要な要素だと思います。

7. 効率性

最後に効率性。我々は日々インプットをしています。例えば手帳を運用している人は予定をノートにかくと思います。スマホでカレンダーに予定を入れている人もいると思います。カレンダーに予定を入れつつ、それをタスクにも入れることを考えた場合、それって二度手間ですよね?更に、これは1. 情報の一元化にも反します。他にも日常的にSlackのようなアプリケーションを使っているのであれば、Slackとの連携といった効率性や、あとで読みたい記事があったときにそれをボタン一つでタスク化できたら便利だと思いませんか?

さらに、デスクトップアプリを活用してショートカットキー一つでどの画面をひらいていても、思いついたときにタスクを追加できたりしたら便利だと思いませんか?これが効率性です。

まとめ

七つの資質をすべて兼ね備えた王者たるべきタスク管理サービスは何か、最強のタスク管理ツールはなにか、人類がいま入れるべきタスク管理アプリはなにか、それを考え続けて一つだけ該当するサービスがありました。

それがTodoistです。

実は、自分は過去にTodoistを利用していたのですが、カスタマーサポートの対応が悪かったのと、チームで使用した場合におけるGoogleカレンダー連携においてバグがあったことをきっかけに、Things3というサービスに移行した経緯がありました。

しかしThings 3では、6. 位置軸による整理 が実現できず困っていて、結局戻ってきちゃいました。欲を出してチームで使わずにマイクロタスクに割り切るのであれば最強であるのは間違いないです。もうこれ以外にないです。

七つの資質を兼ね備えながらTodoistにはいくつか素晴らしい機能があります。

王者の風格

・Googleカレンダー連携。相互同期で予定を入れたらタスクになるしタスクをいれたらカレンダーに入れてくれる。
・通知のリマインド
・タスクの中にサブタスク化ができるのでプロジェクト管理的にも使える。
・メール連携で、指定メールアドレスに送ったらタスク追加できる。これは例えば他人が自分にタスクを入れたい時に便利。

自分が実践しているGTDも実現することが可能で、上記七つすべて兼ね備えています。知る限りすべてを備えているサービスは他にありません。

もしマイクロタスク管理をしている人がいれば、全員こちらに移行したほうが良いのではないでしょうか。むしろ、他にあるなら教えてほしいです。切実に。

蛇足ですが、Todoistは無料でも使えますが、位置情報通知などを利用しようとすると有料になります。月間$3程度。年間で数千円かかります。が、約束を破らないためにサポートしてくれることを考えれば安い買い物です。値段が気にならないくらいの機能となっています。自分はThings 3(こちらも有料)を数年運用してからの移行なのであまり違和感はありませんでした。

難点は、UI/UXにはまだ課題が残る点。特に日時の入力。とはいえ、決して悪くはないです。この点はThings 3が良かったと言うだけで、それ以外にはおそらく勝利しています。長くなりましたが、タスク管理まとめは以上。

おまけで、各主要サービスについて、七つの資質と勝手な評価をまとめておきます。

Reminder

1. 情報の一元化 ★★★
2. 情報の構造化 ★★★
3. 通知 ★★
4. 軽快性 ★★
5. 時間軸による整理 ★★★
6. 位置軸による整理 ★★★ 
7. 効率性 ★


Google Todo

1. 情報の一元化 ★★★
2. 情報の構造化 ★★★
3. 通知 ★
4. 軽快性 ★★
5. 時間軸による整理 ★★★
6. 位置軸による整理 ★ 
7. 効率性 ★


Remember The Milk

1. 情報の一元化 ★★★
2. 情報の構造化 ★★★
3. 通知 ★★
4. 軽快性 ★★
5. 時間軸による整理 ★★★
6. 位置軸による整理 ★★ 
7. 効率性 ★

Omni Focus

1. 情報の一元化 ★★
2. 情報の構造化 ★★★
3. 通知 ★★
4. 軽快性 ★
5. 時間軸による整理 ★★
6. 位置軸による整理 ★
7. 効率性 ★

Things 3

1. 情報の一元化 ★★★
2. 情報の構造化 ★★★
3. 通知 ★★★
4. 軽快性 ★★★
5. 時間軸による整理 ★★★
6. 位置軸による整理 ★
7. 効率性 ★★

手帳(アナログ)

1. 情報の一元化 ★
2. 情報の構造化 ★★★
3. 通知 ★
4. 軽快性 ★★
5. 時間軸による整理 ★
6. 位置軸による整理 ★
7. 効率性 ★

Google Calendar

1. 情報の一元化 ★
2. 情報の構造化 ★
3. 通知 ★★★
4. 軽快性 ★
5. 時間軸による整理 ★★★
6. 位置軸による整理 ★
7. 効率性 ★★

Todoist

1. 情報の一元化 ★★★
2. 情報の構造化 ★★★
3. 通知 ★★★
4. 軽快性 ★★★
5. 時間軸による整理 ★★★
6. 位置軸による整理 ★★★
7. 効率性 ★★★

おしまい!

周りにフリーランスの友人や多忙を極めている人が多いので、そういった方のお役に立てればと書いてみました。

タスク管理のまとめとしたものの、結局それも日常的にインプットしなければ意味がなく、忘れてしまうので気をつけないとですね。自分も運用しながら忘れちゃうこともあるので。

ただし、アプリについては自分に合ったツールを使えば〜みたいな意見があってもよさそうな気もしますが、今回に限ってはこれ一択だと思います。ただし別にTODOISTが好きなわけでも推したいわけでも強い思い入れがあるわけでもないので、繰り返しになりますがもっと良いものがあれば教えてほしいです。

以下、駄文。購読してくれている方向けのなんでもない内容です。これが役に立ったと思う人は購読マガジンにでも登録してもらえると嬉しいですが、別にこんなお役立ち情報を書いているわけでもないので、そういう期待はしないでもらえると嬉しいです。

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