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フォトグラファーのレバレッジ効果

レバレッジ効果とは

レバレッジ効果というワードは、テコの原理からきていて、金融の世界でよく使われている用語です。とはいえ、現代のクリエイターにとっても関係のあるテーマだったりします。

テコの原理というのは、小さい力で大きなモノが、テコを使うことによって動かすことができるというもの。

一般的に活用されているのは、為替取引などで自己資本が少なくともその信用などを元手にして他人資本を取り入れながら、より大きいリターンを得たり(損失になったりもしますが)することですが、テコの原理という点でいえば、その限りではありません。

高カロリーな活動

例えばクリエイター、まあ馴染みのあるところでいえば写真ですが、フォトグラファーの場合でもレバレッジ効果を活用することは出来ます。

例えば、フォトグラファーの主な収入源というのは、写真を撮ってそれに対して報酬をもらうという行為ですから、一枚いくら、一日いくらという形で収入を得ることになります。

つまり、無限に仕事が来るとした場合、時間や身体が資本なので一年間365日、できるだけ睡眠時間を削って働き続けることが成長の原動力となり、そのキャップは365日24時間ということになります。なので、このリターンを最大化させるためにはアップセルと言われるような単価をあげるようなアプローチが常套手段になってくるわけです。

無限に仕事がやってくるならそれでも良いかもしれませんが、人生100年時代に延々とそのような活動をしていくことは中々カロリーが高く、燃費の悪い経済活動になりがちなのが難しいところであり、フリーランスのフォトグラファーであれば誰もが一度は不安に思ったポイントじゃないでしょうか

フォトグラファーにとってのレバレッジ効果

ここでレバレッジ効果の話ですが、それはどういうアプローチかというと、時間を売ってマネタイズするモデルからの脱却です。

上記の一般例では、もちろんスキルあってこそですが時間を切り売りしてマネタイズしていく例。しかしそうではなくスキルを切り売りしていくマネタイズしていく方法もあります。例えば、フォトグラファーが写真をストックフォトで売っていくアプローチや写真集として販売するなどが該当します。

これは、写真を一回撮っておけば自分の稼働時間は一回の撮影で、その成果があとは勝手に売れていくという仕組みになります。もちろん、短期的に大きなお金が入ってくる時間型とは異なり、継続的に大量に売れていく為のアプローチを別途しなければいけないのでかんたんなことではないのですが、仕組みとしてはレバレッジ効果が効いているというのはわかりやすいですよね。

他にも、さいきん自分が販売したプリセットを販売していくというのもそうです(自分の場合は一銭も入りませんが笑)

最初に作ってしまえば後は継続的に売れていくことになるので、アプローチは次の仕事をとっていくことではなく売れていくための仕組みを作っていくことです。これは商業のようにクライアントがいなくとも可能なマーケティングアプローチなので、SNS時代と非常に適しています。

なので、フリーランスのフォトグラファーとしてやっていくという事の解像度をよりあげていくと、時間を売っていきたいのか、レバレッジもかけていくのかといったオプションが考えられるわけです。もちろん両方アプローチしていっても良いと思います。

重要なのは理解した上での戦略と戦術

このあたりは、過去に書いた戦略と戦術の話とも関わってくるポイントです。レバレッジ効果のあるアプローチを模索していくのか、自分自身が稼働することでマネタイズしていくのか。もちろんどちらが良いかといった話ではなくてですね、考え方として整理して、フレームを知って判断・決断していくことでよりハッピーな人生を送りましょう程度の話で鹿はないんですけど。

フリーランスとして独立していくということに対して、レバレッジ効果を求めていくのか、それとも短期的に売上をあげていくことにフォーカスするのか、両方のアプローチで行っていくのか、など。目的に応じてとるべきアプローチは異なってきて、一石二鳥で狙える手というのが限りなく少ないのでそれぞれの目的に対してアクションしていくのが良いのではないかな、という形です。この整理ができないと、Aを求めるとBが立たず。といった事になり堂々巡りなので。

例えば書籍や写真集を作って、継続的に売れていくスキームを構築することなんかも古典的ながら有効なレバレッジを期待したアプローチだったりします。このあたりは昔から変わっていなくて、考え方として新しいことでもありません。

重要なのは、クリエイターとしてレバレッジ効果を求めていくにあたって、このSNS時代というのは追い風になるような相乗効果があり、それを利用しない手はないという点です。たぶん。

その時に重要なのは、SNSをどのように活用していくか、自分の発信する情報が届けたい人に届いているか、ということです。端的にフォロワーを増やしていくと言うだけでは不十分だったりします。フォロワーが100万人いても、自分の届けたい人たちでなければ意味がなかったりするので。

このあたりが難しいところでもあり、面白いところでもあるので、工夫しながら考えて、つくって、発信していくことが継続的に生き抜いていくためには重要なんじゃないかな〜と。

おしまい。

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Akiomi Kuroda / 黒田 明臣
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