フォトグラファータートルネック「OMI」を発売
構想一秒、製作一年のタートルネック
こんにちは、寝てるだけで寝癖が出来上がるフォトグラファーの黒田明臣です。
この度、百着限定ではありますが自分の偏愛を詰め込んだタートルネックを作ってしまいました。構想一秒製作一年。こだわりを詰め込んだ一着です。
名前は「OMI」。友人の石川穣氏に命名していただきました。(ありがとうございます。)
カラーバリエーションなどは一切なし。黒一択の一本勝負です。
本記事では、制作に至った過程と共に、こだわりポイントについてお話させていただきます。
ところでタートルネックといえば、11月22日現在、小池都知事の発言によって世間をお騒がせしております。手厳しい意見も諸外国からいただいておりまして、誠に申し訳ありません。タートルネックを代表して謝罪いたします。
一方でご理解いただきたいのは、タートルネック「OMI」と小池都知事の発言は無関係だということです。繰り返します。OMIと小池都知事の発言は無関係です。これだけは何が何でも信じていただきたい。
東京都民として生まれ今日まで住民票は常に東京都であり、親子ともに東京都へ納税している身ではありますが、都知事が私の愛国心への忖度として「OMI」を推奨しているわけではないと信じています。発売の発表から都知事の発言までのタイムラインから推察すると、強い関連性が疑われると同時に、無関係とは到底思えないというようなご意見はご尤もですが、一切の関与を否定させていただきます。その点についてはご家族やご友人などへの注意喚起並びにご周知のほどよろしくお願いいたします。
何故「OMI」は生まれたのか
さて、ということで、「OMI」の話です。
たしか事の経緯は一年以上前。湯会というフォトグラファーやモデル仲間と定期的に温泉へと足を運ぶ湯治の会を定期開催しているのですが、そのメンバーでデイキャンプを実施していた時でした。
そのメンバーであるフォトグラファー陣から、黒田がセミナーやトークショーやイベントなどに登壇する際にタートルネック + ジャケットというコーディネーションしがちをしている話が挙がったことがはじまりです。
そのちっぽけな印象をきっかけに、なにがどう発展したのかよくわかりませんが「タートルネックをつくってユニフォームにしちゃおうぜ☆」みたいな議論の飛躍が、その必要性の検証といった本来あるべき過程をキングクリムゾンして行われ、さらにはその勢いが慣性の法則によって抵抗を受けることなく完成まで動き続けてしまったというわけです。物理法則おそるべし。
いくつかの幸運と偶然
勢い恐るべしとはいえ、完成まで漕ぎ着けることができたのはいくつかの幸運と偶然が重なったゆえでした。
まず、いくつかの偶然。
自分はファッション通ではないのですが、かれこれ五年ほど日々のコーディネーションを写真に残すという日課を続けておりまして、 #今日のネグセット として投稿することもあります。
これは装いという行為に目を向けることを目指しているのですが、こうして日々を振り返ってみても明らかに割合の多い衣服がタートルネックでした。
カラーの違いはもちろんのこと、生地の違いやブランドの違いなど、おそらくパターンでいったら数十着のタートルネックを試してきた過去があります。さらには、これまで百はいかないにしてもシャツやスーツなども数十着はオーダーしてきた経験はあるため、サイズ感についても一般的なフォトグラファーの方に比べると勘所があったので、そこには必然的にこだわりがあったというところ。
少なくとも、数十と比較したタートルネック経験によってなにが自分にとっての最適解なのかという点は明確でした。
次に、いくつかの幸運。
ヒーコに所属してもらっているフォトグラファーの柴崎まどか氏が今回の話を耳にして、秒速で銀座でOEMやODMを生業にされているアパレル企業の社長さんをご紹介くれたこと。
更に、その会社の社長さんがとても尽力くださって、わがままなこちらの要望にも力の限り応えてくれたこと。
このような偶然と幸運が重なって完成までの道のり、丸一年。
幾度となく繰り返したプロトタイプ制作と生地の選考などを経て、ようやく完成に至りました。
カラーは最初から黒一択だったにも関わらず、一年もかかるとは思いもよりませんでしたが、根気よくお付き合いいただいたチームのおかげで納得のいく一着になっています。
自分が所有しているタートルネックは、パターンでいえば30着弱、ブランドで言えば10弱ほど。同じ型で同じ色のものでありながら、予備も含めて某ブランドのものを五着ほど所有しているのですが、それら全てを捨ててしまっても構わないほどには最高といえる出来のものが完成しました。
それが、「OMI」です。
※ プロトタイプたち。これらのプロトタイプには別カラーも含まれていますが、全てボツ。ブラックのみの販売です。
何故ニット、何故タートルネックなのか
そもそも何故タートルネックなのか?
おそらく自分のようなビギナーがアパレルに手を出す場合、しかも自主企画なのでゼロから個人でやるわけですが、多くはティーシャツやパーカーのようなものから着手するケースが多いのではないかと思います。
ニットは、生地も多様で縫製も難しいため、ハードルが高く(実際に期間も中々かかってしまったのですが)、本来最初に手を出すにしてはほぼクッパな感じなんですが、前述の通り私のクローゼットにある衣服の中でもっとも割合の多いアイテムだからにほかなりません。
タートルネックだからこそつくったのであり、アパレルをやりたかったわけではないということです。
では何故タートルネックなのか、それは汎用性の一点に尽きます。
ジャケパンスタイルにも使える、スーツのようなセットアップにも使える、カジュアル使いにも使える、オフにも使える、などなど。例えば、ジャケットにティーシャツといったコーディネーションは今でも一般的ではありますが、本来ジャケットのようなアイテムの襟は素肌が直接触れることは避けたほうが良いアイテムの一つです。
本来ワイシャツのような、ジャケットの襟に素肌がつかないようなインナーを着用することで成り立つという歴史的経緯もあり、ジャケットは必然的にある程度首の高さがあるインナーであることが似合いがち(これはただの持論かもしれませんが)です。
これは、スーツのようなクラシックスタイルが多い自分のような人間にとって非常に重要なポイント(だと思います、たぶん。)
OMI ism
ハイゲージ
さらに、タートルネック「OMI」では、ジャケットのようなクラシックスタイルにも合わせやすいように、糸にもこだわっています。ゲージと呼ばれる密度の単位があります。
今回は、14G(ゲージ)となっており、30番手と呼ばれる細く強い糸を活用している点が特徴。ハイゲージのものは、高密度で織られているため薄手のようにみえますが保温性が高く、上品な質感でもあるためカジュアルからフォーマルまで幅広く使える点が特徴です。
エクストラファインメリノウール
生地は、100%エクストラファインメリノウールで制作。ナイロンやポリエステルなどの化学繊維は一切使用していません。自分が少し敏感肌なのもあり、こういった素材が入っていると素肌に触れたときに違和感を感じてしまうためなのですが、非常になめらかな触り心地でおそらく内蔵をそのまま包んでも天国のような着心地なのではないかと思えるような仕上がりになっています(当社調べ)
時代が時代なら餃子の皮にしているのではないかというほどの安心感です。
そもそもメリノウールというのは、ウールの中でもメリノ種と呼ばれる羊の毛を用いたもので、数あるウールの中でも高級な部類に位置します。それにエクストラファインがついているとなれば、それはもちろんエクストラファインな何かである可能性が高いです。
一般的に高級であればあるほど、糸の繊度が低くなり一本一本の糸が細くなる傾向にあります。繊維が細くなるとニットまで織った際には光沢感や絶妙な柔らかさのあるアイテムになります。
誰にでも似合う
しかし、ここで重要なのは今回「OMI」は、高級だから選んだというわけではありません。目隠しで気に入る生地を選んでプロトタイプを制作したら結果これだったという形になります。例えば、一着3万〜5万程度する超高級タートルネックも世の中にはあります。これは先の説明通り繊度が低く一本が大変細いメリノウールで制作されており、非常に光沢感のあるアイテムに仕上がります。それを得意としているブランドもあるくらいです。
ですが、このような生地でタートルネックをつくってしまうと、超ハイゲージなニットになるわけですが、より薄手になるため身体のラインもはっきり出てしまい出るところは出てしまうのと、少し窮屈感がありジャストフィットする体型かどうかという点も問われてきます。
一方で、ローゲージのニットでより粗く織ったニットを目指していくとジャケット使いや汎用性などに課題が出てくるというところ。これらのバランスをとって以下のポイントを満たすベストなチョイスが今回の「OMI」のもととなっている生地です。
身体のラインが出づらい
多くのスタイルのコーディネーションにマッチする
光沢感がある
柔らかさがある
除湿性と保温性に優れている
静電気の発生が少ない
肌触りが良い
触っていただければわかりますが、「ちょうどよいところ」を押さえたタートルネックになっています。
おすすめポイント
だいぶ長くなってしまいましたが「OMI」のおすすめポイントをいくつか。
デザイン
通常のタートルネックよりも、ネック部分が高めです。一段か二段、お好みで折り返すことができる仕様になっています。首が長めの人は一段、普通人は二段折り返すことで肩周りから首のラインがキレイにみえるのが特徴です。
全体的に、袖丈が一般的なニットよりも長く、リブもハイゲージで作られているので耐久性も抜群。女性は、親指の付け根くらいまで隠れる長さがあるので、単体でかわいく着ることもできます。
生地自体は薄手なので、パンツインすることでシャツのようにスマートに着ることができるのも特徴の一つ。
サイズ
サイズは三つほど展開しており、S:25 M50: L25という配分です。一般的なサイズよりも少し大きめなので、女性の場合はSサイズ、男性でも多くはMサイズになると思います。
素材
エクストラファインメリノウールで、保温性や除湿力に優れており、上品な黒なのでドレープもキレイにみえるので、男女問わずスーツのようにスタイルを美しくみせてくれるところにこだわりがあります。これらの写真はもちろん、モデルが良いからなのですが、本当にキレイに着こなしてくれています。
仕様
販売交流会
いまのところオンラインの発売予定はなく、販売交流会当日のみ予定です。
販売会では、丸一日お店に顔を出しているというところもあり、ぜひたくさんの方に足を運んでいただけると嬉しいです。
当日はフリーマーケットも開催予定です。タートルネックはもちろんのこと、それ以外にもいくつか販売予定。さらに、ヒーコのむむむ担当、葵美月 も販売予定だそうです。
ここではいくつか自分が販売予定のアイテムを貼っておきます。
キャンペーン予定
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詳細はツイートを個別にいたします。
よろぴく。
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