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DM解放してる人に昔話を突然送ってみました。

あまり詳しくない界隈の話なのですが、Twitterのタイムラインに「DM解放してる人が日記を送られてほっこりした」という話を知ったので、自分も会ったことはないけど好きでフォローしている方相手にやってみました。

以下。

数年前の話です。突然何処から流出したのか「明臣さんですか?」というLINEが届きました。見知らぬ人からのLINEなんて、なんの心当たりもなかったのですが、その相手は妹を名乗りはじめました。妹とは当時7年ほど特に理由もなく会話をしておらず、困惑したのを覚えています。

私の幼少期における奇行の数々を詳細に伝えることで一親等であることを見事に証明してみせた妹が話の本題にうつるまでさして時間も掛かりませんでした。本題は、結婚するので式の写真を撮ってくれないかという話でした。これは過去にお兄ちゃんと呼ばれた記憶がない自分としては、お兄ちゃんと呼ばれるチャンスと思い引き受けることにしました。

しかし密かに抱いていた思惑も実らず式当日終盤までお兄ちゃんと呼ばれることもなく、確定的となった任務の失敗によって萎んだ心臓を抱えながら撮影に勤しんでいると、司会の方が突然サプライズで私にマイクを渡してきました。

「妹さんへお祝いの一言を」ということでしたが、もはや妹のみならず祝う側であるはずの自分にまでのサプライズという高難易度の振りを容赦なく無慈悲な笑顔で投げかけてくる一流ドメスティックホテルの痛みを伴う粋な計らいに困惑しつつも、想いを伝えてみました。

「僕はお兄ちゃんと呼ばれた記憶がありません。紛れも無い有資格者であり、この世界の何処にも彼女がお兄ちゃんと呼ぶべき相手は僕をのぞいて存在しないにも関わらず、呼ばれた記憶がありません。なので、お兄ちゃんと呼んでも良いと思う御参列者の皆さまにおかれましては、是非フェイスブックでのお友達申請をお待ちしております。」

式を終えた翌朝、携帯電話をひらくと一通の友達申請がきていました。

母でした。


いますごく反省しています。悪ノリすみませんでした。

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Akiomi Kuroda / 黒田 明臣
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