戦略と戦術のちがいを考えてみる
SNS時代の生存戦略とはいっていますが、そもそも戦略ってなに?戦術の違いとは?という話です。
戦略というのは、戦いを略すると書くわけですが、目的を達成する為のシナリオや方策といった言い方もできるものです。戦術というのは、戦う術(すべ)と書くように、戦略をどのような術によって実現するかというもの。
そして、戦略と戦術という言葉が機能するためには、その前段となる目的が必要不可欠です。
目的なくして戦略も戦術もない
つまり、目的なくして戦略はなく、戦略なくして戦術はないといった関係性で語ることができます。
さらに言えば、その指針として戦闘教義や作戦といったものが個別に存在します。なんだか物騒な単語が並んでますが、戦略と戦術の二元論になりがちなこれらの解釈を正確に理解したり語ろうとすると戦闘教義や作戦といったものにまでブレイクダウンしていかなければならないくらいに理解しておけば良いと思います。細かく考えずとも目的、戦略、戦術という解釈で様々な決定事項やアプローチを解釈するだけでも充分な価値があります。
いずれも軍事用語をマーケティングや経営に応用したアプローチですが、目的達成のための考え方や解釈として考えるだけでも有用なのでおすすめです。
自分が、SNS時代の生存戦略という名目でサークルをはじめたのは、まさに戦術ではなく戦略としてどのような方策をとっていくことが考えられるのか、自分を含むメンバーの実体験も踏まえて共有しあったりと、アナログですがデータドリブンに自身の人生へ活かすためのノウハウとして掲げています。
では、戦略とは何か、ですが、ものすごく簡略化して例えると、以下のように言えます。わかりやすくするために、普遍的な内容にしてみます。
この四つにはそれぞれポイントがあります。
目的
目的は、その名の通り達成したい事象を示すことで、出来る限り具体的な方が望ましいです。この抽象度が高いほど、戦略や戦術の抽象度やスケールもあがることになります。例えば、今回の例でいうと「夏休みを快適に過ごしたい」といった抽象度にしてしまうと、戦略や戦術それぞれのスケールが大きくなってしまいます。また、具体的すぎてもそれ自体が戦略を包含することになったりするので注意が必要です。
戦略
戦略は、シナリオや方策としての意味合いが強いのですが、全体の骨組みに相当します。決定した事項に対して自由度がありません。目的に対して、「日本語が通じる土地で移動時間は半日以内」と定めたのであれば、これらの条件を満たさない選択をとることは許されません。基本的に全ては戦略の範囲内で行われるということを命題にしていく必要があります。
戦術
戦術は、戦略とは異なり、自由度があります。戦略の範囲内であれば様々なアプローチが考えられますし、複数併用することも許容できます。例えば、「北海道のホテルで、移動は飛行機にする」といった戦術も可能ということです。
作戦も戦略と戦術を実現するための具体策なので、戦術に応じて変更が可能なものです。
目的は具体性、戦略は方策、戦術は自由度
まとめると、目的は適度な具体性をもって、戦略は目的を達成するための方策として範囲を定め、戦術は自由な発想で戦略の範囲内で思考することが可能という感じです。
SNS時代の生存戦略というサークル名をとっても、こういう発想の上で出来上がっています。
自分も道半ばなので、生存戦略を皆さんに授けるということはできません。ただ、戦略的にアプローチはしていますし、おそらくこれからもしていきます。戦術としても様々なアプローチでバリエーションを持って試行錯誤しながら実行していくことでしょう。それらを赤裸々に発信することでSNS時代の生存戦略としています。
一見関係のないようなことでも、それらの点を線につなげていくことも自分自身ですし、それを俯瞰するメンバー自身ともいえるような場を理想としています。
SNS時代の生存戦略とは
いまサークルにいるメンバーの中でも、様々な課題や目的を持っている人がいます。フリーランスのフォトグラファーとして活動したい。コミュニティをつくりたい。副業で収入を得たい。などなど。
それらの目的を達成するための戦略はなにか、戦術はなにか。目的の定義は本当にそれでよいのか、ということを考える場やきっかけになれば、サークルとしての存在意義もあるので、それにむけて日々発信しています。
このようなアプローチをしているのにも一つ理由があります。これは各論ですが、SNS時代の生存戦略と聞くと、どうしても「フォロワーをどのように増やすか」、「どのように影響力を高めるか」といった話になりがち、期待されてしまいがちだと思うのですが、逆に言えばそれらの思考やアプローチをもっと広げることが出来るのではないか、というのが目論見でもあります。SNS時代の生存戦略としてSNSを駆使しないという道があっても良いのです。
例えば自分自身とっても、フォロワー数が極端に多いわけではなく、自分よりも遥かに多い方たちに賛同されている、フォローされている人は大勢いますし、フォトグラファーや経営者として圧倒的に優れているわけでもありません。
ただ、ソフトウェアエンジニアリング、商業フォトグラファー、マーケティング、マネジメントなど複数のフィールドで収入という面でも成果という面でも並行して活動することはできていて、これらのすべてを並行して掛け算しているというのは、それなりにユニークな存在ではあるとは考えています。
これがまさに自分の目的でもある「自由に生きる」ということと、それを実現するための戦略や戦術によってもたらされた現在の立ち位置だったりするので、決してフォロワーや影響力が大きくなくても目的達成は可能であると、自信をもって語れるポイントだったりします。
目的を一つずつ定め、それを達成して次の目的を定めていくという繰り返しになるわけで、そこに終わりはありません、たぶん。
何事もバランスが重要で、自分の目的はなにか、それを達成するための戦略をどのように描くかということが重要で、そういう相談をお互いにしあえる場があると良いですね。