
仲良しごっこではいられない領域
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自分が写真をはじめたきっかけとなる環境は、幸いなことにストイックな人たちが多かった。もう何十年も写真を生業にしている人たちが当たり前のようにいて、毎週のように飲んだり食事にいったりしては、飽きもせず延々と写真のことを話していた。
ああでもない、こうでもないと、機材のことから写真哲学まで。それもこれも子供から大人まで楽しむことができて、個人の思い出から芸術的価値を見いだせるような作品にまで昇華できる写真の振り幅によるもの。
写真を大層なものにしたいと願う思いを傍らに、日に日に大衆化されて簡便になっていくジレンマ。矛盾する事実を行ったり来たりしながら苦悩することは無価値ではないと信じていて、その不安定な気持ちで写真を見つめられていることは自分にとって非常に価値のあることだったりする。
黒田明臣が普段何を考えて何に悩み何を大切にして生きているのか、写真や働き方、人間関係、テクニックについての具体的な情報よりも手前にある源泉を読める唯一のマガジンです。
写真家のプライベート。写真やお金の話や仕事の話、サイト運営や生き抜くための効率化や資産管理、フリーランスフォトグラファーとしての人生、リス…
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Founder of XICO Inc. 自由